日本でもよく知られている「風水」の流派の一つに「八宅風水」があります。「八宅風水」は、中国の古典である『八宅明鏡』に記されている理論がベースになってになっており、建物(お部屋)の「宅卦(建物の座山)」と生まれた年×性別で決まる「本命卦」から「各方位の吉凶」を割り出し、その方位の気を整える風水です。
理論が分かりやすく、かつ、実践しやすい風水なので、是非、日常生活に取り入れていただければと幸いです。
「八宅風水」で生活環境のベースを整えよう ※「PR」を含む記事です
①「八宅風水」について
「八宅風水」とは、- 宅卦(建物の「座山」)
- 本命卦(「生まれた年(本命星)×性別」で決まるもの)
- 座向→建物(お部屋)の中心から見た正面の方位
- 座山→「座向」の180°反対側の方位
と言います。
以下、イメージしやすいように図を載せておきますが、「座山」の方位(図面上で「●」で表記されている場所の方位)がどの方位なのかで、「宅卦」が決まります。
例えば、図のようなお部屋の場合でしたら、
- 座向→北
- 座山→南

家(部屋)の中心点から各方位「45°ずつ」
で方位を割り出すのですが、このとき、「コンパス(方位磁石)」で実際に測定した方位を使います。 このとき、市販の「方位磁石」やスマートフォンの「羅盤」アプリを使用していただくと簡単で分かりやすいかと思いますが、本来であれば「羅盤」を使います。 ご参考までに、以下、簡単な「羅盤」の使い方を記しておきます。 ①指輪など、身につけている貴金属製品を取り外し、スマホやタブレットの電源をOFFにして、その他、テレビやラジオなど電磁波の影響を極力削除する ②建物(部屋)の外に出て、ドアの方を向き、建物(部屋)の正面(真ん中)に立ち、建物の場合は「2m」、お部屋の場合は「2~3歩」引いたところから測定する(上記の図面で言うと「赤い矢印(座山)」のあるあたりに立ち、「座山」の方向を向くイメージ) ③羅盤を腰のあたり(丹田)に持ち、羅盤が安定する様、「水平」になるように持つ ④羅盤を回しながら、真ん中にある「方位磁石」の「方位針」と「(方位磁石の中に書いてある)方位」を合わせる ⑤羅盤の十字線(赤い糸)の上側(建物・お部屋側)の線(糸)が指し示す方位・度数をチェックする②八遊星の種類(8つ)について
「八宅風水」では、「宅卦」「本命卦」共に、「八遊星」によってその方位の吉凶をチェックします。 以下、分かりやすいように一覧表にて表記します。名前 |
吉凶 |
意味 |
---|---|---|
生気 |
最大吉 |
【キーワード:積極性、行動力、創造力アップ、活力を与える】 「玄関」「子供部屋」「書斎」「テレワーク用のスペース」に適している |
天医 |
大吉 |
【キーワード:健康、癒し、集中力アップ、財産】 「ダイニング」「寝室」「子供部屋」「書斎」「金庫を置く場所」に適している |
延年 |
中吉 |
【キーワード:恋愛・結婚、人間関係の和合、協調性、コミュニケーション】 「玄関」「リビング」「応接間・客間」「寝室(独身)」に適している |
伏位 |
小吉 |
【キーワード:平和、安定、現状維持、地道にコツコツ努力する】 「リビング」「寝室(既婚)」「子供部屋」「書斎」に適している |
禍害 |
小凶 |
【キーワード:健康運の低下、ストレス、収入の減少、細々としたトラブル】 「収納スペース」など普段使わないようにして凶作用を抑えること |
六殺 |
中凶 |
【キーワード:異性トラブル、ギャンブル、自制心がなくなる、金銭問題】 「収納スペース」など普段使わないようにして凶作用を抑えること |
五鬼 |
大凶 |
【キーワード:人間関係のトラブル、火災、事故・怪我、盗難】 「収納スペース」など普段使わないようにしつつ、「防犯対策」を怠らないこと |
絶命 |
最大凶 |
【キーワード:八方塞がり、断絶、生命力の低下、大きな失敗・損失】 この方位に「玄関」や「寝室」がある物件は選ばないこと |
③「宅卦」について
「座山」の方位が分かると、自動的に「宅卦」が決まります。 「座山」の位置によって、
- 座山が「北」→坎(かん)宅
- 座山が「北東」→艮(ごん)宅
- 座山が「東」→震(しん)宅
- 座山が「南東」→巽(そん)宅
- 座山が「南」→離(り)宅
- 座山が「南西」→坤(こん)宅
- 座山が「西」→兌(だ)宅
- 座山が「北西」→乾(けん)宅
となるのですが、「宅卦」は、どちら側に吉方位が集中するかで「2つ」のグループに分かれ、
- 東四宅(主に「東」側に吉方位が集中)→坎宅、震宅、巽宅、離宅
- 西四宅(主に「西」側に吉方位が集中)→艮宅、坤宅、兌宅、乾宅
となります。
以下、分かりやすいように、それぞれの「宅卦」の方位の吉凶と、吉作用を強化or凶作用を軽減するための五行を一覧表にしてまとめて掲載します。
なお、それぞれの「五行」が意味する色やアイテム等については、以前、掲載させていただいた『「五行」ごとの色・素材・インテリアのテイストについて』で各自ご確認下さい。

④「本命卦」について
「宅卦」が「建物(お部屋)」ごとの方位の吉凶を意味するものであったのに対し、「本命卦」は「個人」にとっての方位の吉凶を意味し、「生まれた年(本命星)×性別」で決まります(結果は一生変わりません)。 以下、分かりやすいように、「本命卦」を一覧表にしてまとめて表記します。本命星(生まれた年の九星) |
本命卦 |
|
---|---|---|
男性 |
女性 |
|
一白水星 |
坎 |
艮 |
二黒土星 |
坤 |
巽 |
三碧木星 |
震 |
震 |
四緑木星 |
巽 |
坤 |
五黄土星 |
坤 |
坎 |
六白金星 |
乾 |
離 |
七赤金星 |
兌 |
艮 |
八白土星 |
艮 |
兌 |
九紫火星 |
離 |
乾 |
※早生まれで、かつ、節分前の生まれの方は、前の年の本命星(九星)になりますのでご注意下さい。
「本命卦」も「宅卦」と同様、どちら側に吉方位が集中するかで「2つ」のグループに分かれ、
- 東四命(主に「東」側に吉方位が集中)→坎、震、巽、離
- 西四命(主に「西」側に吉方位が集中)→艮、坤、兌、乾
となります。
以下、分かりやすいように、それぞれの「本命卦」の方位の吉凶と、吉作用を強化or凶作用を軽減するための五行を一覧表にしてまとめて掲載します。
なお、それぞれの「五行」が意味する色やアイテム等については、以前、掲載させていただいた『「五行」ごとの色・素材・インテリアのテイストについて』で各自ご確認下さい。

⑤「本命卦」と「宅卦」のバランスについて
家を選ぶ際に、「本命卦」と「宅卦」のどちらを重視して家を選ぶか?については、
- 本命卦が「東四命(坎・震・巽・離)」の人→宅卦が「東四宅(坎・震・巽・離)」の家
- 本命卦が「西四命(艮・坤・兌・乾)」の人→宅卦が「西四宅(艮・坤・兌・乾)」の家
を選ぶようにするのが基本ですが、「一人暮らし」ならまだしも、ご家族と一緒に住むような場合は、なかなかそうはいかないのが現実です。
ご家族で住む場合は、「世帯主」の人の「本命卦」と「宅卦」を合わせることが重要
になりますので、なるべく「世帯主」の人の運勢を優先していただければと思います(例:世帯主が「東四命」のいずれかであれば、宅卦が「東四宅」の家を選ぶ)。 そうなると当然、「本命卦」と「宅卦」が合わない場合が出て来ます。「本命卦」と「宅卦」が合わない場合は、「本命卦」に応じた化殺(気の調整)が必要
になります。 例えば、「本命卦」が「坎(東四命)」の人が、「宅卦」が「艮(西四宅)」の家に住んでいて、自室が「北東」にあった場合、- 宅卦→伏位(小吉)
- 本命卦→五鬼(大凶)
【参考】座山(二十四座山)ごとの運気の特徴・五行・象意について
以下、ご参考までに「二十四方位」の座山ごとのそれぞれの座山の具体的な「度数」「五行」「象意」をまとめておきます。 なお、これらの座山ごとの「五行」「象意」は、そもそもその座山が持っている特徴ですので、「八宅風水」にプラスして取り入れていただけると◎です。 それぞれの「五行」が意味する色やアイテム等については、以前、掲載させていただいた『「五行」ごとの色・素材・インテリアのテイストについて』で各自ご確認下さい。方位 |
座山 |
度数 |
五行 |
象意 |
---|---|---|---|---|
北 |
壬山丙向 |
水 |
||
子山午向 |
火 |
|||
癸山丁向 |
木 |
|||
北東 |
丑山未向 |
土 |
||
艮山坤向 |
木 |
|||
寅山申向 |
火 |
|||
東 |
甲山庚向 |
木 |
||
卯山酉向 |
金 |
|||
乙山辛向 |
火 |
|||
南東 |
辰山戌向 |
火 |
||
巽山乾向 |
火 |
|||
巳山亥向 |
火 |
|||
南 |
丙山壬向 |
火 |
||
午山子向 |
金 |
|||
丁山癸向 |
火 |
|||
南西 |
未山丑向 |
土 |
||
坤山艮向 |
金 |
|||
申山寅向 |
水 |
|||
西 |
庚山甲向 |
土 |
||
酉山卯向 |
火 |
|||
辛山乙向 |
火 |
|||
北西 |
戌山辰向 |
土 |
||
乾山巽向 |
金 |
|||
亥山巳向 |
木 |