「十干」「十二支」について

「干支」は東洋占星術の基礎となるもので、「十干(10種類)」と「十二支(12種類)」の組み合わせで構成され、全部で「60個」あります。

60個を全部丸暗記するのではなく、まずは、ベースとなる「十干」と「十二支」の基本を押さえることで、その「年」「月」「日」の傾向と対策が判断出来るようになります。

今回は、「十干」と「十二支」についてお伝えさせていただきます。


①「十干(天干)」「十二支(地支)」「九星」の役割について

「干支」は「十干(10種類)」と「十二支(12種類)」の組み合わせで成り立っており、全部で「60種類」あるのですが(干支を一周することを「還暦」と言います)、その「年」や「月」、「日」の傾向と対策や運勢を見るにあたって、

  • 十干(天干)→天
  • 十二支(地支)→地
  • 九星→人


になぞらえ、

  • 十干(天干)→天の時/世の中の全体的な流れ
  • 十二支(地支)→地の利/地球上での方位や時期、時の流れ
  • 九星→人の和/人の動き・流れ


を総合的に判断します。


②「十干(天干)」「十二支(地支)」「九星」の陰陽五行について

「十干(天干)」「十二支(地支)」「九星」について、「陰陽五行説」で陰陽&五行ごとに区分します。

「陰陽五行説」とは、全ての万物には、

  • 陰陽
  • 五行


があり、それぞれに気を補い合い、調和することで物事が成り立っていると考える説のことを言います。

ここで、「陰陽説」と「五行説」について軽くまとめておきます。


(1)「陰陽説」とは何か?

全ての万物は「」と「」の相反したものに二分され、それぞれが補い合い、調和することで物事が成り立っているという説を言います。

男性

女性

太陽

動物

植物


(2)「五行説」とは何か?

全ての万物は」「」「」「」「」の5つの要素(五行)から成り立ち、それぞれ影響し合い、循環することで物事が成り立っているという説を言います。

五行

基本的な意味

物事を成長・発展させる気を意味する。季節に例えるなら「」。

物事の勢いを増し、旺盛にさせる気を意味する。季節に例えるなら「」。

物事の保護と腐敗の相反した気を意味する。季節に例えるなら「季節の変わり目」。

物事を実らせ、完成させる気を意味する。季節に例えるなら「」。

物事を育み、養う気を意味する。季節に例えるなら「」。

(3)「十干(天干)」の陰陽五行について

「十干(天干)」の陰陽五行と主な象意を一覧表にまとめると以下の通りになります。

五行

十干

陰陽

自然

主な象意

樹木

物事の始まり、発展、旧来の常識や殻を破る、騒動、前途多難

草花

紆余曲折、情報過多、不安定、周囲との軋轢、内部改革、協調性

太陽

天真爛漫、活発化、物事が明らかになる、派手、乱暴、飽きっぽさ

物事の発展が止まる、新旧勢力の衝突、表面上は温和、理論理屈

成長・繁栄のピーク、体制崩壊、世代交代、自信過剰によるミス

田畑

改善・改良、物事の筋道を通す、モラルや規律を守る、人と協力する

鉄鉱石

思い切った改革、物事の継承、鍛錬、過去の償い、組織を強固にする

貴金属

犠牲を伴う革新、事件事故、争いごと、急激な変化、疑心暗鬼

任務を果たす、自己責任、様々な可能性を秘めた状態、変化が激しい

物事の終わり・再生、原理原則、物事を始末する、破壊・反乱

(4)「十二支(地支)」の陰陽五行について

「十二支(地支)」の陰陽五行と主な象意を一覧表にまとめると以下の通りになります。

十二支

五行

陰陽

主な象意

物事の裏、前兆、水面下での動き、水、孤独、貧困、忍耐、秘密

物事の始まり、地道な努力、保守的、神仏、財産、複雑な問題

物事の進展、清廉潔白、競争心、豹変、正義感、リーダーシップ

新しい分野への進出、冒険心、積極性、愛想・気配り、気の緩み

革新的な出来事、騒動、正義感、プライド、怒り・争い、破壊

成長が一段落する、新しい変化、技術、芸能・音楽、金銭、嫉妬

物事の表、物事のピーク、積極性、美容・オシャレ、反逆、暴露

物事の風通しの悪さ、曖昧さ、時期尚早、家庭・組織、計画性

もう一段階の成長、新勢力、好奇心、利己主義、虚言・ずる賢さ

成熟した状態、極限、金銭、娯楽、爆発、戦い、革命、堕落・退廃

勤勉さ、鍛錬、正義感、忠誠心、家庭内の揉め事、詐欺、後片付け

物事の終わり、小休止、次世代への継承、閉じ込める、ゴミ・汚物

(5)「九星」の陰陽五行について

「九星」の陰陽五行と主な象意を一覧表にまとめると以下の通りになります。
なお、「九星」については、別途、詳細な意味をまとめたページがございますので、各九星のところでリンクを貼ってありますので、各自、ご参照下さいませ。

九星

五行

陰陽

主な象意

一白水星

愛情、絆、信頼関係、結び付き、再生、秘密、妊娠、あれこれ思索する、我慢する

二黒土星

労働、育てる、母性、家庭生活、庶民、地方、コツコツ努力する、安定感、温厚さ

三碧木星

若さ、活動的、進歩、運動、情報、伝達、音楽、議論する、物事を世に送り出す

四緑木星

人の縁、往来、人や物が集まる場所、交際、評判、宣伝、旅行、貿易、交渉する

五黄土星

なし

破壊と創造、政治、帝王、欲望、毒物、死、腐敗、ゴミ、災害、破産、遺書、墓地

六白金星

主人、ステイタス、父性、社会生活、神社仏閣、信仰、多忙、投資、ボランティア

七赤金星

豊かさ、社交性、おしゃべり、恋愛、趣味、飲食、レジャー、お金、引退後の生活

八白土星

節目、相続、世代交代、変化、改善する、貯蓄、親類縁者、再チャレンジ、歓迎

九紫火星

知性、芸術性、美貌、研究開発、学問、名誉、離別、インスピレーション、発明


③「十干(天干)」と「十二支(地支)」の組み合わせの状態に注目する

「十干(天干)」と「十二支(地支)」の陰陽五行が分かったところで、次に、「組み合わせ」の状態をチェックします。

勿論、「60種類」の干支で判断していただいても良いのですが、その前に、

  • 「十干(天干)」と「干支」の「陰陽」の組み合わせ
  • 「十干(天干)」と「干支」の「五行」同士の相性(相生・比和・相剋)


をチェックし、その干支の年・月・日の大まかな傾向をチェックします(干支の作用は、「年>月>日」の順番で強くなります)。

なお、「相生」「比和」「相剋」についてお知りになりたい方は、こちらの記事もご参照下さい。

  • 「天干()」×「地支()」で「相生」の状態→「将来を大きく左右するような流れ」が起こりやすい
  • 「天干()」×「地支()」で「相生」の状態→表立った変化はないが、「物事が着実に進化」して行きやすい
  • 「天干()×「地支()」で「比和」の状態→物事が「両極端」になりやすい
  • 「天干()」×「地支()」で「比和」の状態→「保守的」になり、やや「排他的」になりやすい
  • 「天干()」×「地支()」で「相剋」の状態→ある日突然、「突発的な事件」や「トラブル」が起こりやすい
  • 「天干()」×「地支()」で「相剋」の状態→世の中全体が陰気になり、溜まったものが「爆発」しやすい



④「九星」で行動指針を知る

「九星」は「人の和(人の動き・流れ)」を意味するので、その「」「」「」にどの「九星」が来ているかをチェックすることにより、


  • どのように動く人が多いかを知り、それに対する「傾向と対策」を講じる
  • 自分自身がどのように動くことで、より幸運のチャンスを掴めるか


を知ることが出来ます。

ただ、正直なところ、「九星」単体だけでは不十分なので、「干支(十干×十二支)」から導き出される傾向を含めた上で動くことが大切です。