12年に2年間、誰にでも必ず巡って来るもの―、それが、「天中殺(空亡)」です。
天中殺には、「子丑」「寅卯」「辰巳」「午未」「申酉」「戌亥」の6種類があり、必ずどれかに属しています。
「天中殺=不運が続く時期」と思われがちですが、本来は「天中殺明けの次の10年に向けて計画を立て、そのための足場を固める時期」が天中殺なのであり、「リセット&再スタート」の時期なのです。
天中殺の時期を有効に活用するためのベーシックなポイントをアドバイスさせていただきたいと思います。
①過去10年間の出来事を見つめ直し、反省点や今後の課題を見つける
天中殺は季節で言うと「
冬」に例えられますが、そもそも天中殺の時期は、
過去10年間の自分自身の歩みを振り返り、反省点や今後の課題を踏まえた上で、次の10年間の戦略を練る時期
なのであり、
メンテナンスの時期
と言った方が、天中殺の持つ意味がより正確に伝わるのではないかと思います。
車やバイク、オフィスビルやマンションのエレベーターに例えると、よりイメージしやすいのではないかと思いますが、車やバイクであれば「車検」、エレベーターであれば「定期点検」が法律で義務付けられています。
確かに、こうした「メンテナンス」には、時間もお金もかかりますし、メンテナンス期間中は車やエレベーターに乗れなかったりして、多少面倒だったり、不便なことが生じるのは事実です。
でも、だからと言って、「面倒臭い」とか「お金が勿体ない」という理由で、定期点検&メンテナンスがされていない車やエレベーターについて、あなたはどう思いますか?
怖くて、とても乗れたものではないのではないでしょうか。
メンテナンスをせずに放置している時間が長ければ長いほど、トラブルが起こりやすく、かつ、トラブルが起こった際により大きな問題に発展しやすくなるのではないでしょうか?
人間の運勢もそれと同じで、
定期的なメンテナンスが必要です。
それが「
天中殺」というわけです。
車であれば車検期間中は車が使えないor代車を利用したり、エレベーターであれば使えないor交互にメンテナンスをするので、通常通りに使えないわけですが、人間の運勢もそれと同じで、
「メンテナンスの時期」だからこそ、いつも通りの過ごし方ではない過ごし方をする必要がある
というだけのことなのです。
よく天中殺の過ごし方について、「1年目」と「2年目」という分け方でアドバイスをされる方が多いですが、実際のところ、
「半年ごと」によって過ごし方を変えた方が、天中殺の持つエネルギーをより上手に活用出来るのではないかと思います。
- 2月~8月@1年目→仕事でもプライベートでも、スケジュールに余裕を作る
- 9月~翌1月@1年目→過去10年間を振り返り、反省と今後の課題を見つける
- 2月~8月@2年目→反省点や課題を踏まえ、今後10年間の計画を立て始める
- 9月~翌1月@2年目→天中殺期間中に立てた計画を徐々に行動に移し始める
天中殺期間中は、
「これまで通りのやり方や考え方」が通用しない時期なので、それ故のハプニングやトラブルが起こりやすい時期でもあるので、
必要以上に目の前のことに振り回されなくするために、時間的&精神的に余裕を持つこと
が非常に重要なポイントになります。
その後、1年間かけて戦略を練って行くわけですが、
最後の半年の間、「小さく試す」ことにより、「徐々に」行動に移して行くことがポイントです。
多くの人は焦りや不安、思い通りにならない苛立ちから、ここで一気に大きく動きたがるのですが、ここで動くのはまだ時期が早過ぎるので注意しましょう。
こうした流れを予め押さえておけば、必要以上に天中殺を怖がらず、より波風が少ない状態で天中殺を抜けることが出来ますので、まずはこれらの一連の流れを頭の片隅に入れておいていただければと思います。
②天中殺期間中のトラブルや、天中殺中に出会った人は「学び」である
天中殺期間中はよく「
天や周囲の人達が味方しない時期」と言いますが、それは、天中殺中のエネルギーが「
外」ではなく「
内」に向かいやすいところに起因しています。
天中殺中は、エネルギーが「内」に向かいやすい時期だからこそ、いつも以上に頑固になったり、思い込みが強くなってしまい、そこに周囲とのギャップが発生しやすい
ために、周囲からの理解や応援が得にくい状態を、自らが作り出してしまいやすい状態になっているとも言えます。
また、もう1つ、天中殺中によくありがちなこととして、
目先の損得やその場の雰囲気、情に流されて、物事を判断したり、決断を出してしまいやすいため、
どこまで押していいのか、どこから先は引くべきなのか、物事の判断基準が狂いやすくなってしまいやすい
という傾向があります。
天中殺中に発生したトラブルの多くは、自分自身の甘さや、自分自身のハッキリしない態度がトラブルを引き寄せてしまうケースが多いので、
天中殺中に起きたトラブルは、「自己責任」として、トラブルを真正面から受け止めること
「天中殺だから」とか「○○のせいだから」と、他人に責任転嫁をしては、何の反省も向上もありません。
むしろ、そこで
責任転嫁をしてしまうと、次から次へとトラブルが呼び寄せられてしまい、不運のスパイラル状態を招きかねないので、「自分のどういうところが、こういうトラブルを招いてしまったのか」をきちんと分析し、それを二度と繰り返さないためにも、一度立ち止まってしっかりと対策を講じた方が、結果的に大難を小難に、小難を無難にすることが出来ます。
また、天中殺期間中に出会った人についても、「
学び」のために出会っているケースが多く、その
「学び」を終えたら、自然に縁が切れる事の方が多いです。
相手がどんな人間であれ、「相手は鏡」として、どれだけ自分自身を見返り、精神性を向上させることが出来るか
が、天中殺の出会いにおいて、最も問われる要素になります。
勿論、中には最初から、「この人と関わってはダメなような気がする」という直感が働く場合もあるでしょう。
天中殺期間中は「人あしらい」を覚える時期
でもあるので、相手の感情に配慮しつつ、いかに穏便に事を済ませられるかを考えながら接することが大切です。
天中殺中に人の恨みを買ったり、敵を作ると、天中殺明けも足を引っ張られやすい
ので、しっかりとその人自身をよく観察して行動することもそうですが、それと並行して、自分自身の人格や判断力を高めるための努力も怠らないようにしましょう。
③天中殺期間中は、いつも以上に「品行方正」に過ごすこと
天中殺期間中は、いつも以上に、隠し事や法律やモラルに反することはやらないようにしましょう。
天中殺期間中は何とか隠し通せても、
天中殺が明けてから最悪のタイミングで発覚するケースが多く、最悪、社会的信頼や立場を失ってしまうことにもなりかねないからです。
天中殺期間中は、目先の損得勘定や欲望、感情で物事を考えてしまいやすい時期であるが故に、こうしたことには注意が必要です。
天中殺期間中はこれまで以上に「壁に耳あり」「障子に目あり」な時期と考え、公明正大、品行方正に仕事をし、生活することを心掛ける
ようにして下さい。
天中殺期間中の「このくらいいいだろう」とか、「みんなやってるから問題ないだろう」は、その後、重大なトラブルを招き、文字通り「死活問題」にもなりかねないので、むしろ、
天中殺期間中は真面目過ぎるくらいでちょうど良いです。
そんな時期だからこそ、
天中殺は将来の自分自身の「信頼」を構築するのには最適な時期
とも言えるのですが、このとき最も重要なことは、
人からの評価や見返りは求めようとせず、人が見ていようと見ていまいと、ただひたすら黙々と世のため人のために尽くし続けること
天中殺期間中は、
下心のある行動はすぐに見抜かれ、自分自身の評判を下げますから、
誠意と真心を持って日々の職務をこなし、周囲の人達に感謝と愛情を持って接することが大切です。
また、その他、天中殺期間中に積極的にやると良いこととしては、
- 氏神様&産土神社への参拝
- お墓参り(父方&母方両方)
- 親孝行(既婚者の方は配偶者の両親も)
- ボランティア活動
- 募金・寄付
などの「
徳積み」も、災いから身を守り、自分自身の運を鍛えることに繋がります。
④常日頃から「開運行動」を意識し、運の貯金をする
天中殺期間中は、「
貯め込む」パワーが強い時期なので、常日頃から各種開運行動を意識した生活をしたり、吉方位旅行をして、運の貯金に励みましょう。
よく、「天中殺期間中は現状維持が基本」と言われていますが、それは、「
天中殺期間中は予想外の出来事に遭遇しやすくなるから」というだけでなく、「
必要以上に運を使わないようにするため」でもあります。
中でもマイホームの購入は、多額のお金がかかるというだけでなく、かなりの運も消費しますから、天中殺中は避けて欲しい代表的なことの1つです。
「運は使えば使うほど増える」と言いますが、
天中殺期間中だけは別です。
マイホームの購入だけでなく、独立や開業など、
運をかなり消費するするような行動は避けるのが吉です。
天中殺期間中にしっかり運を貯め込んでおくことにより、天中殺明けの運気の回復がスムーズになるだけでなく、天中殺明けの「次の10年」でより幸運を掴みやすくなる
ので、天中殺中は運を「使う」ことよりも、運を「貯める」ことを意識して行動することをオススメします。
なお、天中殺期間中にオススメのパワーストーンは、
翡翠(ジェイド)
です。
「どうして翡翠なのか?」と言うと、
翡翠は災難を除け、自分自身の徳を高めてくれる石だからです。
ブレスレットでもストラップでも、ご自分が身に付けやすい形で身に付けられることをオススメします。
⑤「厄年」と「天中殺」が重なった場合は、健康管理を徹底すること
天中殺同様、「厄年=悪いことが起こる」というイメージが強い方が多いですが、
厄年=身体の変わり目の年
というのが実際のところです。
そのため、
厄年は健康管理に気を付けたい時期なのですが、
「厄年」と「天中殺」が重なるときは、特に健康管理に注意が必要
なので、「
早期発見・早期治療」を心掛け、職場の検診や人間ドッグの結果だけを鵜呑みにせず、少しでも「おかしいな」と思うことがあれば、早めに病院へ行って、検査を受けることをオススメします。
また、「自分は今のところ病気とは無縁だから」と言って油断するのもNGです。
バランスの取れた食事や適度な運動を心掛け、より健康体を目指して体質改善に励む
ように心掛けて下さい。
厄年と天中殺が重ならない場合であっても、
「健康」目的でダイエットや筋トレをして体質改善をすることは、天中殺期間中は特に吉なので、是非、取り組んでみて下さいね。